【理学療法士協会退会する?】10年以上活動してきた私の本音
- 理学療法士協会・県士会って入ったほうが良いの?
- 役に立つことがあるの?
- 途中でやめても大丈夫なの?
結論、入会しなくても良い。途中で退会しても問題ない。
学会や研修会参加には一定の価値があるものの、個人の目的に見合うかどうか考える必要がある。
わたしはこのように考えています。
あなたは、協会・県士会の年会費約20,000円。この料金についてどのように考えますか。
理学療法士協会の入会・継続について考えている方向けに
協会・県士会、理学療法士連盟に入会して10年以上活動してきた上で、退会したわたしが個人的な考えを踏まえて解説します。少しでも参考になれば幸いです。
- 県学会の運営のサポート
- 県士会内の部会員として企画・運営
- 連盟では県内地区の支部長として選挙時のサポート
- 士会からの依頼で地域の高齢者施設での講和
目次
【そもそもなんなの?】協会・県士会・連盟の目的と関係を解説
簡単にまとめると
- 日本理学療法士協会や都道府県士会:理学療法士の質を高める・保つ活動をする
- 理学療法士連盟:協会の考えを後押しするための政治活動をする
参考:日本理学療法士協会定款、公益社団法人東京都理学療法士協会定款、日本理学療法士連盟
職能団体の役割と、若手会員の理解不足に対して、他サイトの掲示板ではこのような意見もありました。
要約すると
- 筆者の立場: 定年を控えた、ある職能団体の役員。若手会員の団体に対する理解不足に意見を述べている。
- 職能団体の役割:
- 厚生労働省や医師会などと交渉し、職業の活動領域(職域)を確保・拡大する。
- 会員の質を担保し、社会に貢献する。
- 現在の職業的地位は、個人の成果ではなく、団体の交渉によって築かれたものである。
- 見えにくいメリット:
- 目先の直接的なメリットだけを見ると価値を感じにくいかもしれない。
- 真の価値は、10年後、20年後に職域が奪われないようにし、待遇を改善するといった、将来の労働環境を守ることにある。
- 団体の力と個人の関係:
- 団体の力は会員数(組織率)に依存するため、会員が減ると交渉力が弱まり、将来的に業界全体が不利になる。
- この業界で働き続けるなら、会費は将来への投資と捉え、加入し続けることを推奨。
- 退会に関する注意:
- 退会理由を公言して辞めると、他の会員の脱退を促すことになり、結果的に自分の首を絞めるデメリットしかない。
- 辞めたいのであれば、ひっそりと退会することが望ましい。
(出典:PT-OT-ST.NET掲示板)
このコメントに対してのわたしの意見として
- 内容について概ね同意
- でも集団に対しての取り組みが、個人的なメリットにはなりにくい
- それならば、個人の目的に応じて入退会の判断をした方が自分自身の満足度は上がる
- 退会理由のネガティブな発信は推奨しないけど、しても
この記事では入会を継続するかどうか悩んでいる方に対してわたしの考えを発信しています。
また、退会理由の発信を発信するかどうかは肯定も否定もありませんが、誰かの役に立つ内容なら良いと思います。
「じゃ、なんであなたは退会したんだ?」
こう思う方もいますよね。

わたしの目的は「自分の収入を上げること」
ここには理学療法士として収入を上げることは含みません。
「理学療法士として働くことで、収入の軸を作りつつ、副業で収入アップを目指す」
これが今わたしの方針になっています。
雇用されて理学療法士として働いている状況で
- 基本的に昇給・昇格以外で給料が上がることはない
- 逆に極端に給料が下がることもない(安定している)
- それなら別の稼ぎ方を手に入れたほうが効率的
これが収入アップのために、副業としての取り組みにシフトチェンジした理由です。
私が10年続けた協会を辞めた、たった一つの理由

これは、「自分の目的が達成できないことが分かったから」です。
前提として協会・連盟の活動には肯定的ですし、頑張ってほしいと感じています。
でも、自分個人の時間とお金をこれ以上投下することはできないとの考えも事実です。
そもそも、わたしが協会などに入会して活動した目的は以下の通りです
最優先:自分の収入をアップさせたい!
次点:未来の後輩たちにより良い仕事環境を残したい(本気でしたよ!)
職場外の人たちと交流したい
すごい個人的な考えですが、自分は「収入を増やしたい」から勉強して活動しようと考えていたんですね。
- 県士会活動:コネクションを作って、仕事がほしい!
- 連盟活動:保険制度上で有利な状況になりたい
- 協会:この取り組みの前提で入会必須
結果
- 不定期に地域サロンなどでの講和の依頼があり年間、1〜2万円の報酬
- 理学療法士の国会議員が輩出された(2025年は落選しています…)
でも、収入アップのための取り組みとしては効果的ではない判断しました。
もちろん、卒後研修や認定理学療法士を目指す中で、自身の専門性を高めることができたことはメリットを感じています。
ただ、このまま入会していても自分の収入が上がらないと自覚したので、退会を決めました。
大事なことは「年間2万円の費用をかけて協会に入る目的」です!
あなたは具体的な言葉にできますか?
なぜ協会活動では給料が上がらないのか?3つの現実
- 給料を決めるのは会社
- 理学療法士の業務報酬額は国によって決められている
- 認定資格をとっても給料に反映されにくい
協会活動は理学療法士全体が良くなるような取り組みを行います。
この活動を通してコネクションや信頼を積み重ねて仕事を依頼されることはありますが、頻度は少ないですね。
利益が少ない会社は出したくても給料が上げられない
あたりまえですが、会社の利益がでないと給料は出せません。
給料を決めるのは会社です。
会社の売上に貢献できる→給料が高くなる
現実的にはこの構図。
理学療法士の働きはどの程度売上に貢献しているか?が重要ポイント。
協会・連盟の取り組みの一つに「理学療法士の待遇向上」を掲げています。
診療・介護報酬を向上→病院の売上が上がる→給料が上がる
(この時点で個人の取り組みとして非効率なんですよね)
これは一つ理想なんですが、会社にとって職員の給料を上げるのは大変なんです。
他職種がいる中で、リハ職だけ給料上げることはまずしません。
一般企業とは異なり、医療・介護保険にはさまざまなルールがあります
- リハを実施した時の価格が決まっている
- 1日の実施の上限がある
この枠組みの中で、リハ職の給料上がるくらいの売上を増やすのは難しいですよね。
専門・認定PTと新人PTの報酬は一緒
国の制度の下では協会認定資格は効果がありません。
一部の病院では協会認定資格に対して手当がつくところもあります。
専門・認定PT取得までの過程で学んだことは、臨床に活かせると思います。
決して、この資格取得を否定することはありません。
でも、「個人の収入アップにつながるか?」と考えたら
わたしの場合はメリット(収入増加)はない、と判断しました。
あなたはどうする?【継続・退会の判断基準】
考えるべきは、入会する目的
- 協会活動を支援したい
- 卒後教育に役立っている
- 専門性を高めるための道標にしたい
目的が明確であれば、継続すべきです。
逆に目的が明確ではないのにお金だけ払ってももったいないと感じてしまいませんか?

わたしも複数の認定資格を取得していました。
でも、「自分の収入をアップさせたい!」という目的に、役立つ可能性が少ないため退会しました。
環境的に退会しづらい
協会継続の判断については、環境によって悩むことがあります。
県士会活動に積極的な勤務先だと、他の人の目も気になりますよね。
職場での入会が半強制のような場合は、継続したらいいです。
年間20,000円の支出 < 職場内の変なストレス

勤務先に満足していて、職場での入会が半強制のような場合
ストレス軽減のために入会しておくのは、悪い判断ではないと思いますよ。
退会理由【自分で収入を上げる】手段を見つけた!
この方向性を見つけたので「収入アップを目的とした協会活動を辞めた」
と言った方が正しいのかもしれません。
個人の収入アップとして効率的なのは
❌協会・連盟活動で制度を変えて、収入を上げる
⭕️自分自身の仕事を増やして、収入を上げる
つまり、副業するということ。
今までの挑戦として
- リラクゼーションセラピストとして業務委託
- パーソナルトレーナーとしてのバイト
- 企業の健康カウンセリング事業の業務委託
- ブログ
- Youtubeでの動画配信
これらに取り組んでいました。興味がある方は別の記事にまとめています。

理学療法士を本業として収入の軸にしつつ、副業で追加の収入アップを目指しています。
収入も発生すると、副業に時間やお金をかける方が自分の目的に合っていると確信し、理学療法士協会は退会しました。
自分の目的と向き合おう
一番大事なことは「目的と合っているのか?」を考えること。
そして、経過を見てあっていないと判断したら取り組み方を変えることです。
これは、協会の継続判断に限った話ではありません。
自分の時間とお金をかけていることに対して、見合っているのかを考えることです。
最後に、協会・連盟活動を否定する気はありませんし、頑張ってほしいと感じています。
ただ、継続を迷った時は「自分の目的と向き合う」
このことから始めてみてください。





