【運だけじゃない】リハビリ管理職へのなり方を解説

「管理職なんて、自分には縁遠い」
「一部の意識が高い人がなるもの」
「運が良かっただけじゃないの?」
…そう思っていませんか?
リハビリテーション部門の管理職は、確かに責任も伴いますが、それ以上に大きなやりがいと成長の機会に満ちています。また、收入にも反映されて経済的にも余裕が生まれます。管理職への道は「運」だけで決まるものではありません。日々の意識と行動の積み重ねが、あなたのキャリアを大きく左右するのです。
この記事では、若手リハビリ職の皆さんが管理職を目指すための具体的なステップ、避けるべき行動、そして注意すべき「搾取される管理職」の罠について解説します。将来のキャリアを考える上でのヒントになれば幸いです。

私は、理学療法士4年目に管理職になりました。そこから、更に昇格し、仕事をさせてもらっています。
現在、管理職の勉強を重ねている状況で当時を振り返り
何が大事だったか
どんな行動を取っていたかを解説しています。
管理職を目指す人に取って、参考にできることが多いと思うので、ぜひチェックしてみてください。
リハビリ管理職を目指すためのステップ

管理職になるために、特別な才能や経験が最初から必要なのではありません。大切なのは、日々の業務の中で以下のステップを意識し、実践していくことです。
- 誰に貢献するかを考えよう
まずは、あなたが誰のために、何を通じて貢献したいのかを明確にしましょう。それは、目の前の患者さんかもしれませんし、共に働く同僚、所属する組織、あるいは地域社会全体かもしれません。「貢献したい対象」を具体的にイメージすることが、あなたの目指す管理職像を明確にする第一歩です。

ポイント!貢献先は病院・部署・スタッフです。
一人のスタッフとしては眼の前の患者さんに直接、関わりますが
管理職は組織やスタッフに対して貢献し、それを通して患者さんに良い影響を与えることを目指します。
- その為に何ができるか考えよう
貢献したい対象が決まったら、次に「自分に何ができるか」を具体的に考えます。日々の臨床スキルを磨くことはもちろん重要ですが、それ以外にも、
- 業務改善の提案: 非効率な業務フローを見直し、より質の高いサービス提供につなげる。
- 後輩指導・育成: 自身の経験や知識を共有し、チーム全体のレベルアップを図る。
- 多職種連携の推進: 他の専門職と積極的にコミュニケーションを取り、より良いチーム医療を実践する。
- 情報収集と発信: 最新の知見を学び、それを院内外に発信する。 など、管理職として求められる視点での行動を意識してみましょう。

わたしは地方の高齢者が多く入院する病院に勤務していました。
病院の課題として、地域き貢献するためにはどのような取り組みをしたほうが良いか考え。
地域の介護予防教室への参画を提案し、実行しました。
- 考えたら即行動
素晴らしいアイデアも、行動に移さなければ意味がありません。「まだ経験が浅いから…」と躊躇せず、まずは小さなことからでも良いので行動に移してみましょう。
例えば、
- 勉強会で積極的に質問する。
- 業務改善に関する小さな提案を上司にしてみる。
- 後輩の相談に親身に乗る。 といった行動の積み重ねが、あなたの信頼と実績を築き上げます。

当時は思いのみが先行した行動だったので、知識もノウハウも不足していました。
半年くらい、6時に出勤して勉強や準備の時間に当てていました。
- 迷ったら相談しよう
行動する中で、判断に迷ったり、壁にぶつかったりすることもあるでしょう。そんな時は、一人で抱え込まずに周囲に相談することが大切です。
- 信頼できる上司や先輩: 具体的なアドバイスや経験談を聞くことができます。
- 同僚: 同じ目線で悩みを共有し、解決策を一緒に考えることができます。
- 他職種: 異なる視点からの意見が、新たな気づきを与えてくれることもあります。 相談することで、客観的な意見を得られたり、自分では思いつかなかった解決策が見つかったりするものです。

上司に対しにて方向性の相談をすることは大切です。
一生懸命、取り組んでいても
「相手が求めていないこと」をしても評価されません。
自分のやっていることの方向性はあっているのか?この点の相談は大切です。
私も、当時迷っていたときに、Drのリハビリ部長に相談して背中を後押しされて、行動したことがきっかけでした。
- 方向性があっていたら継続しよう
行動し、周囲からのフィードバックを得ながら、自分の進むべき方向性が定まってきたら、それを信じて継続することが重要です。すぐに結果が出なくても、諦めずにコツコツと努力を続けることで、周囲からの評価も高まり、管理職への道が開けてくるでしょう。定期的に自身の行動と目標を振り返り、必要に応じて軌道修正を行うことも忘れずに。
管理職になれないだめな行動

一方で、以下のような行動は、管理職への道を遠ざけてしまう可能性があります。無意識のうちにやってしまっていないか、振り返ってみましょう。
- 職場・仕事の愚痴を職場で言う
誰しも不満を感じることはありますが、それを職場で公然と口にするのはNGです。周囲のモチベーションを下げ、チームの雰囲気を悪くするだけでなく、「不満ばかり言う人」というネガティブなレッテルを貼られてしまいます。建設的な意見なら良いのですが、単なる愚痴は控えましょう。

仲間内で愚痴を言うことは否定しません。
ガス抜きは必要ですしね。
ただし、職場で言うなら改善案を同時に持っていたほうが良いです。
逆に言うと
自分では愚痴と思っていなくても
「改善案のない課題提示」は
愚痴と変わりない、と思われてもしかたがないです。
意外と愚痴って課題の宝箱だったりするんですけどね〜
- 改善案を提案できない
現状に対する問題意識を持つことは大切ですが、それに加えて「では、どうすれば良くなるのか」という改善案を具体的に提案できなければ、周囲を巻き込むことはできません。不満を言うだけでなく、解決策を提示できる人材が求められます。
- 主体的な行動がない
常に指示待ちで、自ら考えて行動しようとしない姿勢は、管理職としてふさわしくありません。与えられた業務をこなすだけでなく、組織やチームのために何ができるかを常に考え、積極的に行動することが重要です。
- 反応が遅い
メールの返信が遅い、頼まれたことへの対応が遅いなど、反応の遅さは周囲にストレスを与え、信頼を損なう原因になります。迅速なレスポンスは、円滑なコミュニケーションの基本であり、仕事を進める上での必須スキルです。
要注意!搾取される管理職
残念ながら、中には名ばかりで実態が伴わない「搾取される管理職」も存在します。昇進の話があった際には、以下の点に注意し、慎重に判断しましょう。
- 手当がついていない
管理職になれば当然、責任範囲は広がります。しかし、それに見合う役職手当などが支給されない、あるいはごくわずかという場合は要注意です。責任だけが増え、待遇が見合わない状況は、モチベーションの低下に繋がります。
- 目標ノルマのみで決裁権がない
高い目標やノルマを課せられる一方で、その達成に必要な予算や人員配置などの決裁権が与えられないケースです。責任だけを負わされ、自由に動けない状況では、成果を出すことは困難です。
- 上長の仕事の押しつけが多い
管理職になった途端、本来は上長が担うべき業務や責任を丸投げされるような状況も問題です。適切なサポートや権限移譲がなく、単なる「便利な駒」として扱われていないか見極める必要があります。
このような状況に陥らないためには、昇進の話があった際に、業務内容、権限、待遇などをしっかりと確認し、疑問点は遠慮なく質問することが大切です。
まとめ:方向性を定めてキャリアップを目指そう!

管理職への道は、決して楽なものではありません。しかし、日々の意識と行動を少しずつ変えていくことで、着実にステップアップしていくことができます。
「誰かのために貢献したい」「もっとより良いリハビリテーションを提供したい」という熱い想いを持つあなたなら、きっと素晴らしい管理職になれるはずです。
この記事でご紹介したステップや注意点を参考に、ぜひ主体的にキャリアをデザインし、未来のリーダーを目指してください。応援しています!